7月2日に投開票される東京都議選。
現職知事が地域政党を率いて戦う異例の首都決戦は、いよいよ審判の日を迎える。

この選挙で何が問われているのか。有権者が求められる視点は――。
東京都元副知事で明治大教授の青山氏に聞いた。

今回の都議選は、都知事が自ら地域政党を立ち上げて戦うという、これまでに例のない形になった。
そこではまず、小池都政の評価と実績が問われることになるが、就任以来の約1年間、小池知事が積極的な政策を打ち出したことはあまりなく、目立ったのは「(引き継いだ政策課題を)止めたり、削ったり」したことだった。

知事の支持率が高いのは、個別の政策というより、キャラクターが支持されているからと考えた方がいい。
都知事選は世界にも例を見ないほど多くの有権者が存在するため、人気投票的な側面が強くなる。
それが(当選後も)反映されていると言えるだろう。

一方、都議選は、選挙区の多くが定数2以上であり、基本的に中選挙区的な選挙と言える。
候補者の「顔が見える」選挙だ。党派だけにとらわれず、それぞれの政策や人柄、地域の問題にどう取り組もうとしているかを見ることが大切になる。

選挙戦は、小池知事が代表を務める都民ファーストの会(都民ファ)と、自民党が対決する構図となった。
都民ファなどの知事を支持する勢力が、過半数(64議席)を占めるかどうかが注目されている。

都民ファの候補擁立は遅かった印象だが、「都民ファ=小池知事」という認識はかなり浸透しているので、その点はあまり不利には働かないだろう。
一方、自民は加計学園の問題などがあり、候補者たちはつらいかもしれない。

ただ、都議選では伝統的に、国政に対する反対票や批判票が投じられたり、あるいは「お灸きゅうを据える」といったことが起きたりする。
首都の選挙であるがゆえの宿命でもあり、やむをえない面もあるだろう。
都民ファと連携した公明、離党が相次いだ民進、知事には是々非々で応じるとする共産など、それぞれ勢力拡大に懸命だ。

■市場移転の大事な「論点」

争点の一つとされる市場問題について、小池知事は、豊洲に市場機能を移し、築地を再開発する基本方針を示した。
また、「食のテーマパーク」という表現を用いて5年後には築地に戻る、とした。

これにより、築地市場の跡地に東京オリンピック・パラリンピックの交通対策で重要な輸送拠点を確保できるほか、環状2号線を真っすぐに通すことが可能になった。
問題なのは「食のテーマパーク」があの場所に必要なのか、という点だ。

豊洲の新市場には「にぎわい施設」ができる予定のほか、築地には場外市場が残り、中央区は(卸売業者向けの新施設)「築地魚河岸」をオープンしている。
周辺環境に照らし合わせ、よりふさわしい施設がないのかは大事な論点だと思う。

■「その他の課題」にも注目を

選挙戦では、市場移転や五輪経費削減などの国政レベルの問題が注目される一方で、都民生活に直結するその他の問題には光が当たっていない印象だ。
東京には、防災、交通網の整備・延長、街の景観、待機児童問題やお年寄りの介護、雇用など、「街づくり」に関する重要な課題がいくつもある。

21世紀の東京に何が必要か、どの課題に重点を置くのか。
本来、争点になるべき点がほとんど議論されていないのは不幸なことだ。

東京都ではこの5年間に4人の知事が交代で就任した。
都政の課題に対する長期的な取り組みは疎かになり、「大空白時代」になってしまったと言える。

今回の選挙で、今後の都政の中長期的な課題について議論する顔ぶれが決まる。
有権者には、候補者が何に重点を置いているのか、政策や人物はどうかなどの点も見極めてもらいたい。
投票までの時間と選別する手段(新聞やネットなど)を有効に使ってほしい。

http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20170629-OYT8T50038.html?from=ytop_os1&seq=02
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コメント一覧
百合子にイニシアチブを与えたら都の富を無駄遣いしますよって事は既に示されてる
それを是とするかが問われている選挙だよ
パー券のとりまとめをなんで加計学園関係者がやってんのか

下村はそれすらきちんと説明できてない。